ニライカナイとは、沖縄県や鹿児島県奄美諸島の各地伝承・信仰にある、はるか遠い東の、海の彼方、または海の底、地の底にあるとされる神界の事を指しています。
地域によって、「ニラーハラー」、「ギライ・カナイ」などと発音されることもあります。
ニライカナイは、あらゆる富、豊穣、生命の根源がある理想郷とされており、年初にはニライカナイから神がやってきて豊穣をもたらし、年末にまた帰るとされています。また、生者の魂もニライカナイより来て、死者の魂はニライカナイに去ると考えられています。
そのため、現在でも神々の来訪を演じる儀礼が、あちらこちらの祭りの中に残っています。