首里金城町石畳道を歩いていると、こんな石碑がありました。
道沿いに建てられている石碑。
国指定 金城町の大アカギ⇒
市指定 内金城嶽⇒
とのこと。ここで案内を見つけたのも何かの縁だと思い、⇒の方向へ行ってみることにしました。歩くこと数分、那覇市内とは思えない自然あふれた森がありました。
神秘的な雰囲気の漂う森。
突き当たりの崖の所には穴と拝所があります。
内金城嶽と奥が首里金城の大アカギ。裏側から見ても立派な木です。
内金城嶽(うちかなぐすくたき)
古い記録に登場するこの御嶽の起源は、大変古いと言われています。「琉球国由来記」には、茶湯崎村(ちゃなざきむら)(現松川)の項に記され、真壁大阿志母良礼(まかべのおおあむしられい)が仕えていた事がわかります。神名は、東側の大嶽がカネノ御イベまたはモジヨルキヨノ大神、西側の小獄はイベツカサ御セジと伝えられています。また、この御嶽は一般にフェーディン(拝殿)と呼ばれています。
9平米程の広さをやや丸く石垣で囲い、正面に直線のマグサ石をかけた石門の形になっています。石囲いの中心には神聖とされる大木(アカギ)があり、その下に三個の石が立てられるという、沖縄独特の御嶽の形式です。また、小嶽には年中行事の一つで、旧暦の12月8日に行われる鬼餅節(ムーチー)の由来伝説が伝えられています。
首里金城の大アカギ
内金城嶽境内には推定樹齢200年以上と思われるアカギ(学名:Bischofia javanica Blume)の大木が六本生育しています。樹高は約20mで、樹幹にはホウビカンジュ、ハブカズラ、シマオオタニワタリ、クワズイモ、ハマイヌビワなどが着生しています。
アカギは琉球列島、熱帯アジア、ポリネシア、オーストラリアなどに分布するトウダイグサ科の樹木ですが、このような大木群が人里に見られるのは内金城嶽境内だけです。第二次世界大戦までは首里城内及び城外周辺にもこのようなアカギの大木が生育していましたが、戦争で殆ど消失してしまいました。
大アカギの根元には自然の祠ができており、中には仏像(?)が祀られています。地元の方が書いたと思われる案内板には以下のように書かれています。
300年間のいつの頃からか根元に自然の祠ができ、この場所に旧暦6月15日に神が降りられ、願い事を聞き上げられていると、古老の言い伝えがあります。どうぞこれだけはという願い事、年一つだけ話されてみてください。
まさか案内板に釣られて入った場所で、こんな神秘的で神聖な雰囲気を感じられるエリアに出会えるとは思いませんでした。なお、この大アカギは天然記念物に指定されているそうです。首里城から程近い場所ですので、ぜひ訪れてその場の雰囲気を感じてみてください。